新しい雇用の形~ジョブ型雇用でこれからの就活はどうなる?

コラム
悩んでいる人
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最近、”ジョブ型雇用”という言葉を聞くけど、どういうものなのかな?

これからの就活って、今よりもっと厳しくなっていくの…?

どうしたらいいのかな。。

こんな疑問に答えます。


こんにちは。マウンテンマンです。

”ジョブ型雇用”という方式で人材を集める大手企業が増えてきている、というニュースをよく見かけます。

私の子どもは現在、小4、小2ですが、もう10年少し経つと、就職する時期になってきます。その時までに、子どもたちには、社会でも、しっかり生き抜いていける術を身につけさせたい…。そんな風に思っています。

生き抜いている術、といえば、習い事などで得る技能・スキルだったり、様々な社会経験だったり、知識、知恵であったり。いろいろありますよね。

本記事では、“ジョブ型雇用”についてご紹介しつつ、10年後に社会に飛び出す子どもたちにしてあげられること、そのヒントになるかもしれないアドバイスをシェアしたいと思います。

本記事は、私の職業であるITエンジニアの業界を念頭に置いて記載しているものになります。いわゆる独占業務のある職業(弁護士、医師、税理士…)には当てはまりませんのでご注意ください。

本記事で分かること
  • ジョブ型雇用とは何か、また、そのメリット、デメリット。
  • ジョブ型雇用時代に就職活動をする新卒が考えるべきこと。
  • これから社会に出ていく子どもを持つ親御さんへのアドバイス。
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ジョブ型雇用とは

“ジョブ型雇用”とは、仕事の範囲をあらかじめ定義して、決められた賃金にて雇用するタイプの採用方式のことです。

仕事の範囲は、ジョブディスクリプション(職務記述書)に書かれており、その契約内容に則って雇用されます。

日本では馴染みが薄いですが、世界的に主流となっているのが、この”ジョブ型雇用”方式です。

特徴としては、下記内容が挙げられます。

  • 業務は、ジョブディスクリプション(職務記述書)に記載されている内容に限られる。
  • 報酬(給料)は、下がることはないが、上がることもない。
  • 転勤も人事異動もない。

“ジョブ型雇用”で雇われた人材は、専門家として扱われますから、企業側の求める価値を提供し続けなければならない、という点で、重い責任を背負うことにもなります。

つまり、雇われる側は、専門性を自分自身で磨いていく向上心や努力が求められます

“ジョブ型雇用”は、該当するジョブのイスに値札が付いている、という風に説明されることがあります。

誰がそのイスに座ったとしても、値札にある金額を報酬として受け取ることができます。

従来日本型の雇用形態

従来型の雇用形態は、”ジョブ型雇用”に対して、“メンバーシップ型雇用”と呼ばれます。

こちらは、新卒の学生を将来性だけで雇用し、その後の研修で、企業側の計画に従い、育成をしていく採用方法です。

“メンバーシップ型雇用”は、人に値札がつけられるイメージです。

いろいろな職務を経験したり、勤続年数が上がっていくにつれ、値札の額が上がっていく(価値があがっていく)ことになります。

ジョブ型雇用のメリット・デメリット

ジョブ型雇用のメリット・デメリットについて説明します。

メリットには次のようなものが挙げられます。

  • 能力があれば、若いうちから、高い報酬を受け取ることができる。
  • 専門性を磨き続ける動機付けができる。
  • 望まない職務を強いられることがない。

デメリットは次のようなものが挙げられます。

  • スキル・能力がなければ、ジョブを手にすることができない。
  • 自分のジョブが企業内で価値がなくなってしまうと、解雇される。
  • ある意味で非常にドライな関係ですから、愛社精神、忠誠心は薄くなる。

日本の新入社員を取り巻く状況

ジョブ型雇用という言葉は、経験者採用の文脈で使われることがほとんどだと思います。

それでは、新卒の学生さんはどのように採用されていくのでしょうか?

これについては、今後の日本は、“ジョブ型採用”という手法が主流になっていくとみられています。

ジョブ型採用

“ジョブ型採用”は、採用後に従事する職務、勤務場所、労働時間をあらかじめ決めた上で募集・採用を行う方式のことをいいます。

最近では、大手の企業で導入が始まっているところもあります。

今の日本企業の全てが”ジョブ型採用”になるとは考えられません。

大手メーカーからの下請けや発注に支えられている中小、零細企業は、自社の人材を磨いて、その人材を軸に営業かけていくことが多いと思います。

こういった企業では、”ジョブ型採用”は向きません。自社で教育して企業体力をつけていきます。

これからの新卒が準備すべきこと

新卒の学生に対して、”ジョブ型雇用”、と言っても、新卒時点でそこまで高いスキルを持つ人材ばかりではないと思われます。

それでは、その就職の壁に、学生たちはどう備えたらよいのでしょうか?

私の学生時代は、“大学でやりたいことを見つけよう”、とか、“大学では学生時代にしかできない貴重な経験を積もう”、と言われていました。

実際、多くの大学生は、日本一周や海外一人旅、ボランティア活動、バンド活動…、ユニークな経験を積むことにこだわっている人が多かったです。

今後の就職では

これまでに頑張ってきたことではなく、その職業に就きたいと願う熱量と、それに矛盾しない努力をアピールする必要があると考えられます。

これまでに何をしてきたか、という実績です。

例えば

商社に入り、世界を舞台に働きたい、と思えば、商社で求められる職務(ジョブ)につながるような努力が必要です。

簡単に言えば、語学力、貿易の知識、会計の知識を身につけておく、といったことです。

そして、欠かせないのは、そのジョブに就きたい、という熱意

採用時、人柄は甲乙つけがたい学生が2人いた場合、語学力、貿易、会計知識をより持っている方の人材が採用されるのは言うまでもありません。過去のことではなく、これからのことに期待してもらう必要があるのです

新卒の学生さんは、人に誇れるような過去がない、と落ち込む必要はありません。

自分の目指すジョブが明確であれば、いま、ここからジョブに合わせてスキルを身につければよいだけです!

そう考えると、大学という場所は、もはややりたいことを見つける場ではなく、やりたいことを突き詰める場にしなければならないのかもしれません。

小、中学生の子どもを持つ親御さんに伝えたいこと

最後に、私が自分の、ひいては世の中の小、中学生の子どもたちに対して伝えたいことをシェアします。

小学校~中学校のうちに、さまざまなことにチャレンジし、視野を広げてほしい

子どもが小~中学生のうちにさまざまなことにチャレンジさせてあげて、多くの経験を積ませてあげてください。

高校生では遅い、という意味ではありません。より早いうちに、ということです。

“ジョブ型雇用”を採用する企業は、即戦力を求めています。

そして、求職者も、よりよい環境を求め、自分の市場価値を高めています。

企業と求職者は対等な関係になっています。

こんな厳しい世界に、私たちの子どもたちは飛び込まなければならないのです。やはり、着の身着のまま、その荒波に放り込むわけにはいきません。

そこは、親の役割として最低限の生き抜く術を身につかせたいところです。

ただ、”ジョブ型雇用”時代、という視点でみれば、より早く自分のやりたいことに出会い、そこへ向かって準備をする方が有利だと思います。

そのためには、より多くの時間を使える小~中学生の時間を有意義に使ってもらいたい。

だって、ノーリスクで様々なチャレンジができるのですから。

子どもに対する押し付けにならないよう注意はすべきですが、自分にあっていることや興味があることに出会うには、それだけ多くの機会、情報に触れることが大切だと思います。

まずは数です。その後に質が重要です。

まずは、子どもと一緒にいろいろなことにチャレンジすることから始めてみませんか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考

ジョブ型雇用 | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)
野村総合研究所(NRI)の公式ホームページです。NRIからの提言や調査・レポート、商品サービス、ITソリューション事例、IR情報、採用情報、CSR情報などを掲載しています。

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